ブラックジャック(テレビ・アニメ)

『ブラック・ジャック』は、手塚治虫の漫画作品『ブラック・ジャック』を原作とするテレビアニメ。本項では、その前身であるテレビスペシャル版、派生作品である劇場版についても取り扱う。このアニメの続編についてはブラック・ジャック21を参照。

概要
よみうりテレビ・手塚プロダクション制作。よみうりテレビ・日本テレビ系にて2000年から放送されていた犬夜叉にかわって2004年10月11日より毎週月曜日19:00-19:30の枠で放映されていた。但しクロスネット局の宮崎県と日本テレビ系列のない沖縄県では放送なし。手塚眞監督。また、日本テレビ系アニメ初のハイビジョンアニメとして製作されている(一部の日本テレビ系列局は地上デジタルHD放送)。2006年3月6日の放送『Karte61:二人のピノコ』をもって一旦終了(ただし、最終話という告知そのものはなかった)。2006年4月よりタイトルを『ブラック・ジャック21』に変更、一話完結のオムニバス形式ストーリーから連続ストーリーへと移行した。また、2006年7月17日は本来なら休止だが、PRIDE&SPIRIT 日本プロ野球「阪神対巨人」が中止となり、秘蔵版スペシャルとして、2006年3月までに放送されなかった2エピソード「ひったくり犬」、「樹海のかまいたち」を放送した。全63話(秘蔵版SPで放送されたエピソード2話を含む)。

このアニメ作品は2005年8月から月に1巻のペースでavex modeよりDVD化されている。なお、秘蔵版SPで放送されたエピソード2話は『ブラック・ジャック21』のDVD-BOX(12月20日発売予定)に収録される。

余談ではあるが、アニメ版監督の手塚眞公式blogにてアニメ制作作業の進捗状況が公開されていて、アフレコ前には完成済みのビデオを渡して予習してもらっている。1X話放送時点で既に4X話の脚本に取りかかっているなど、父親である手塚治虫が低予算でアニメ制作を請けたことから始まる、アニメ製作現場における悪しき習慣を正そうとする姿勢が見られる。 作画監督によっては急にピノコの顔が可愛くなるなど(『Karte22:ピノコ大人計画』はその頂点にある)の作画がバラバラになる事があるが、これには明確な理由がある。 他のアニメーション作品であれば、(普通は一人、作品によっては複数人物)キャラクターデザイン担当者によるキャラ作画設定に従って、作画監督は作画・修正を行うものであるが、このアニメでは毎話ごとにキャラクターデザイン担当者が変わるシステムになっていて、主に各回の作画監督担当者が兼任する事が多い。これはストーリーの内容に合わせた画風にする事が狙いとの事である。例えば、劇的なストーリーや主に緊迫感に満ちたリアルさを要する話(『Karte43:ちぢむ!』など)などの場合には、杉野昭夫氏や内田裕氏が担当するなど。各個人のオリジナリティを含んだキャラクターデザインを起用することで、性格的にも変化に富んだ、明るいBJや少々大人びたBJなど、それぞれのストーリーに対応できる仕組みになっている。こういった前衛的な工夫は評価できるものの、原作でのストーリーを忠実に再現せずにハッピーエンド(原作では死ぬことになっている人物・動物を生き延びさせる等)に終わらせてしまう姿勢は、一部のファンからの反感を買っているのは事実。ただし、これについては手塚眞自身も「現在の社会情勢を考慮して(人が死ぬような)結末やストーリーを変更せざるを得ない描写があるため」と言った趣旨の弁解もしている。

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