クロマグロ
太平洋の北半球と大西洋の暖海域。
市場では「本まぐろ」と呼ばれる。
通はマグロといえば本マグロのことを指す。
世界中の温帯、熱帯にもいるが、マグロのなかではもっとも水温の低い海域にまで回遊する。この幼魚の時は、熱帯で生まれ関東の相模湾などには晩夏に姿を見せ、秋から冬にかけて北海道にまで回遊する。この小型のマグロがもう少し大きくなると市場では「めじまぐろ」と呼ばれるようになり、盛んに入荷してくる。この小型のマグロ、脂は少ないものの上品な酸味と甘味があって、「時期」である寒い季節には人気があるもの。
今やスーパースターとなった200キロ、300キロの大物は、脂ものり、大きいが故に値段も高い。
大きな魚体を解体して頭に近いのを「上」、まん中を「中」、尾に近い部分を「下」といい。「中」「上」が高く尾の方は安い。
特に高いのがマグロの腹側、内臓をとりまく大トロの部分は一般庶民の手の届かない値段になる。
刺身が一番うまい。
他の魚では鮮度が一番なのだが、クロマグロにかぎっては寝かせて熟成させた方がうまい。上等の牛肉のような味わいがある。